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2016年04月05日

今年新たにワイン用の苗木を植える予定で新しく借りた畑を死に物狂いで開墾し、200穴ほど手作業で掘って苗木が届くのを待っていたのですが、予約していた苗木を他の方が大量に必要ということで、後払いで購入する予定だった自分は泣く泣く諦める事になり、必死で掘った穴の前で自分の力の無さに悔しい思いをしました。

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現在国内でもワイナリーが増え始めていて需要に対して供給が間に合っていなく、苗木が手に入りづらくなり、2、3年待ちという話もあります。苗木を植えてから収穫できるようになるまでさらに3年〜5年と考えると長い時間です。そもそも貧乏な自分はたくさんの苗木を買うお金がありません。そんなタイミングで剪定した貴重な枝を頂ける事になり、諦められないので苗木を自分で育てる事に。

苗木を生産するには様々な方法がありますが、一般的なものは「休眠枝接ぎ」といいます。これは育てたい品種の剪定した枝、「穂木」と「台木」と繋げ合わす「接ぎ木」という作業で、剪定した枝を地面に挿す「挿し木」しておくだけでも芽が出て根が生えてくるのですが、この「自根苗」だとフィロキセラという根を食害する虫にやられてしまう恐れがあるのでこのフィロキセラに耐性のある「台木」を育てたい品種に接いでこれを防ぎます。「フィロキセラとその歴史」についてはワイン史における重要な出来事で、説明すると長くなるので興味のある方はこちらから。

今回はプティマンサンとタナの穂木を、グロワールリパリア、5C、SO4、という台木の品種に接ぎました。台木にも根の広がり方、樹勢の強さ、熟期の違いなど様々な種類特徴があり、その土地の気候風土に合わせて選びますが、実際育ててみないと分からないところもありますので、結果がでるまで何十年。これもまた長い年月を要します。去年は時間と手間をかけて手作業で接いだのですが、うまく活着せずほぼ全滅でした。今回は足踏式のオメガ接ぎができる道具をお借りできたので成功率高そうな予感。お互いの枝の太さを合わせて、接いだ後は乾燥しないように蝋で保護、固定し、穂木と台木がカルスによって活着するように2週間ほど湿らせたおがくずの中で25℃〜30℃で温めてあげます。農業普及所の保育器をお借りできたので助かりました。去年家の電温マットでやると翌月凄い電気料金が請求されてしまったので。。。このあと活着し、芽が出て根が生えてくると畑に定植し、うまく生育すれば来年度の苗木となります。

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台木が足りなくなったので、駄目元で他に頂いたソービニヨン・ブラン、ショイレーベ、アリゴテ、マルベック、からイタリア品種のバルベーラ、サンジョベーゼ、テンプラニーニョなどなど、やらないよりやった方が可能性があるしアイデアもあるので自根でチャレンジしてみます。穂木を捨てるのももったいないし、アメリカ品種の台木に頼らないと育たたないなんて、何だか日本とアメリカの関係みたいでイヤですしね。自根で育って初めてその品種の本来の個性が出るんじゃないかという無謀な妄想。次は2週間後。無事に育ちますようにと願いながら保育器へ。

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